『がらくた』
江國香織の小説のヒロインには全く感情移入できないんだけど(だって、あまりにも別世界のヒトだから)、でも、ついつい面白く読んでしまって、いつも「ムキーッ! ぐやじい~っ!」という思いをしてしまう。この『がらくた』も同じパターン(笑)。
45歳の人妻・柊子と15歳の女子中学生・美海の視点で交互に語られるストーリーは、もうホントに私とは別世界の話で、見事なまでに共通点も、わずかな接点さえも、ない。
45歳で現役バリバリ女な柊子と接点がないのは当然としても(わたしゃ、24歳でリアル恋愛からは完全引退しましたからな)、15歳だった頃の自分と美海との間にも暗くて深い河があったりするんですね。
空気読むのが超ヘタクソなくせに、それでも必死で周囲に合わせて、何とか適応しようとしてきた15歳の私と、当たり前のように一人でいられる美海とじゃ、まるっきり異世界人だもん。てか、15歳で初体験って早っ!(イマドキの子はそうでもないのかもしれんけど、私的にはちょっ早です……)
まあ、そんなこんなで異世界人な45歳と15歳の語る非・恋愛小説(江國香織にしては珍しく、これは恋愛小説ではないらしい)なわけですが。
今回も、ついつい面白く読んじゃったよ! ムキーッ!
こんな悔しい思いをするなら読まなきゃいいと思うんだけど、無性に読みたくなっちゃうんだよね、これが。まるっきり感情移入できないのに。なんでだろう? わからん。
江國香織『がらくた』(新潮文庫)
http://www.bk1.jp/product/03227335
[本日の食卓の話題]
回文「イタリアでもホモでありたい」を考えたヒトって、すげー! という件について。いったい脳のどの部分を使ったら、こんなん思いつくんかなあ?
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