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2012年4月

2012年4月27日 (金)

6月号とグーテンベルク

本日27日は「小説推理」6月号の発売日です。『なぜ猫』第3話「油断できない水曜日」、無事載ってます!

先月はアナウンスが大幅に遅れてしまったので、今月は発売日当日にと思ってたんですが、「当日」は残すところあと数十分。あ、危なかった……。

話変わって、今日は夕方から汐留方面に用事があったので、ひとつ手前の田町で下車して、慶応大三田キャンパスに立ち寄ってきました。

何を見に行ったかというとですね、グーテンベルク聖書。なんでも、世界に現存する48部のうちの1部を慶応義塾図書館が所蔵しているんだそうです。その現物の展示が明日まで、という話をマイミクさんから聞きまして。こりゃあ、見に行かにゃならんめえと思い、出かけた次第。

で、ガラスケースに鎮座坐しているグーテンベルク聖書のホンマモンを見てきたわけですが。

  で、でかっ!

もうその一言でございました。ホントにデカいのよ。びっくりするくらい。もう中から黒い手がどかどか出てくるとか、びよ~んと槍が出てくるとかしそうな感じ(←「ニーア」ネタです)。

文字はドイツ語テキストでおなじみのヒゲ文字。ただ、文章はラテン語だったので、意味はさっぱりわかりまへんでした。

他にもファクシミリ版といって、写真複製版が五点。「写真複製」といっても、ちゃんと製本されてて、ホンマモンと同じ「でかっ!」なサイズ。ホンマモンが白の書だとしたら、ファクシミリ版は深紅の書みたいな感じ?(←「ニーア」未プレイの方、意味不明でごめんなさい)

学生時代、16世紀だか17世紀だかの本を見たことはあったんですが、まさか最古の活版印刷物をこの目で拝めるとは思いませんでした。ちょっと感動。いや、かなり感動。

ふと、震度7クラスの地震とか、津波とかに見舞われた場合、三田界隈って大丈夫なんだろうか、と心配になったり。いや、紙の本って水にも火にも弱いわけで。まあ、アジアで唯一のグーテンベルク聖書を所蔵している以上、何らかの対策はなされているとは思うのですけれども。

次の百年、二百年も無事でいてほしいものだと思いました。

……って、自分の連載の宣伝から離れてしまいましたが、まあ、今日はそんな一日だったということで。

2012年4月23日 (月)

取材&打ち合わせ、時々お買い物

「小説推理」で連載中の「なぜ猫」の取材&打ち合わせに行ってきました。担当さん同伴で東京都某所(って丸わかりっすね)に。

てか、次回(第4話)の原稿が全っ然できてなかったんですよ。もう一文字たりとも。こうなったら「現場百編」しかないだろう、ということで。

「次の話は6月だから、雨関連の話がいいかなー。そういや、今まで何度も足を運んだけど、雨だったことってないなー。ちょこっとだけ雨降ったら参考になるかもなー」

なんて考えたら、神様がソッコーでお願いをかなえてくださいまして。ええ、朝から雨でした。しかも、天気予報では「雨のち曇り」だったにも拘わらず、夕方までずーーーーーっと雨。いや、神様、そんなにサービスしてくれなくていいですから!(泣)

そんなわけで、しとしと降り続ける雨の中、担当さんと現地をてくてく歩きまして。なんでも、担当さんは関東出身で東京暮らしが長いにも拘わらず、足を運ぶのは初めてだったとか。「ほほー。あんな家が! ヘンな屋根が!」と、たいそう面白がってくださったので、「雨の中引っ張り回して悪いなー」という私の罪悪感もきれいさっぱり消し飛んだのでした。

実際、面白げなお店が多いんですよ。月曜日ということもあって、お休みしてるお店も多かったんですが、いくつかは営業中で。

「あ、ちょっとあのお店いいですか」

と、数メートル進んでは立ち止まり、店に入る私たち。取材だったはずが、何やらイッキにお買い物ツアーに……。

そんなこんなで、ふと気がつくと、インドネシア製のショールだの、竹のザルだの、邪悪な猫のハンコだの、結構な散財に。担当さんなんて、なぜか 竹 箒 買ってたし!(笑)

インドネシアの影絵と凧って、ミョーに細密にできてるってのも初めて知りました(いや、第4話とは全然関係ないですが)。

でも、一番収穫だったのは、目指す方角が違うと同じ建物でも全然違って見えるってことかなあ。

いつも私はJRの駅で降りて、商店街を突っ切って、地下鉄の駅へ向かってたんですよ。それが今日は逆に地下鉄の駅で降りて、商店街を突っ切って、JRの駅へ向かうルートだったんです。

そしたら、今までは「ただの倉庫」だと思い込んでた建物が工場だったり(工場特有の三角屋根がないと、「古い倉庫」っぽく見える)、フツーの民家だと思ってたらミョーなでこぼこがあるアバンギャルドな木造家屋だったり。

フツーは、歩きながらいちいち後ろを振り返ったりしないもんねえ。反対方向から見たらどうなるか、なんて気に留めたこともなかったもんねえ。

まー、そんなこんなで、(いろんな意味で)有意義な取材でありました。

さーて、早くゲンコ書こう!(大汗)←かなり崖っぷち

2012年4月15日 (日)

第2回掲載ちう

発売日を二週間も過ぎてるのでアレなんですが、小説推理で連載中のシリーズ『なぜ猫は旅をするのか?』の第2回「極秘任務は火曜日に」、すでに5月号に載ってます。よかったら読んでやってくださいませ。

……って、ホント、今さらな感じでスミマセン。

何しろ、掲載誌の発売日がどんぴしゃりで父の命日。一周忌の法要のために、福岡まで1泊2日の弾丸帰省をしておったのです。

さらに、5月発売の新刊のゲラは出てくるわ、某長編の締め切りはあるわ、当然のことながら第3回の締め切りは迫ってるわで……もう、てんやわんやだったのであります。次回は、ちゃんと発売日前後にアナウンスする予定です。自信ないけど。

ちなみに、第2回冒頭のエピソード、あれって、ほぼ実話だったりします。山手線の中でいきなり見知らぬ老婦人に話しかけられ、靴の通販について延々と説明するというネタは、デビュー当時、「週間小説」という雑誌のエッセイに書いたものなんです。当時はまだ通販そのものが今ひとつ知られていなかったこともあり、老婦人とのやり取りは若干、変えてありますが。

まあ、ジジババ吸引体質の人間はイロイロと苦労の多いものだ、ということで(笑)。


[本日の食卓の話題]
「カバパンのチョー上から目線がすげー!」「それ以上に豊崎へのエコヒイキがすげー!」「いやいや、アレはヲタとしては当然。豊崎ヴォイスにひれ伏さないヲタはいない!」「森本の存在感がどんどこ薄れてく!」等々、今期も大絶賛視聴中の第07板倉小隊。食事時に息子が在宅しているときは、もれなく「07板倉視聴タイム」となってる今日この頃でした。

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