書籍・雑誌

2013年4月 5日 (金)

電書に関する個人的メモ

タイトルのとおり、メモです(なので、読みにくいと思います。自分でわかればいいや、的な文章なので。ゴメンナサイ)。電子書籍に完全に慣れてしまって、今の感覚を忘れてしまう前に記録しておこうと思った次第。私的にちょっとした発見があったので。

使用したハードはiphone。Kindle(電子ペーパーのヤツ)は、私は目が疲れて使えませんでした。ページめくるたびに画面が暗転するのがどうにもつらくて。そのうち慣れるかとムリして続けたら頭痛で寝込むハメに陥り、とうとう断念。

で、読んだのは、横山秀夫著『64(ロクヨン)』と首藤瓜於著『脳男』の2冊。たまたまどっちも未読だったのと、おそらくどっちも確実に面白いはず、と踏んだので(いや、万が一、好みに合わない小説だった場合、それが内容によるものなのか、電子書籍というハードによるものなのかがわからなくなるので、確実に楽しめるであろう小説を選んだのです)。

短編や連作はすでに電子書籍で読んでいましたが、長編は初めてでした。

で、まず『64』から読み始めて。中身は予想どおり文句なしに面白いし、私好み。これまでこの著者の本で面白いと思わなかったことは一度もないので、まあ、わかっていたことではありますが。

が。読み進めるうちに、何やらものすごく落ち着かなくなってきて。最初、自分でもなんでこんなに落ち着かないのか、というか不安になるのか、わかりませんでした。それで、いったん中断して、ちょっと時間を置いて気持ちを落ち着けて、もう一度画面を開いて。それで理由がわかりました。現在のページ数(というかパーセンテージ)が表示されたので。

私、ミステリを読むとき、それまで読んだページの厚さによってストーリーの展開を予測しながら読んでいたんです。ほとんど無意識のうちにというか、脳じゃなくて手で考えるというか。

たとえば、「今は全体の×割だから、犯人はここまでに登場した人物の中にいる」「×割まで来たから、ここから登場する人物は犯人ではない」「この時点で起きたイベントは後半で必ず主人公を危機的状況に追い込む」「まだ×割残っているから、最低でもあと一捻りある。もしかしたら二捻りくらい」とか、そういうことをぼんやりと頭の片隅に(というか手のひらに)置きつつ。

たぶん、ミステリを読み慣れている人々の大半が同じことをしているんじゃないかと思います。いちいちページ数を確認することなく、手に持った本の感触で、いわゆる「ミステリのお約束」を押さえながら、読んでいるんじゃないかと。

ところが、電子書籍は当たり前ですが手で持っただけでは、自分がどの辺りを読んでいるのかがわからない。画面を指でつっついて表示させれば全体の何%まで読んだのかはわかりますが、いちいちそれをやるのは面倒です。なので、わからないまま読む。すると、自分の立ち位置がわからなくなって、不安になる……。

実際、『64』の終盤では、どうにも我慢できなくなって、ひっきりなしにパーセンテージを表示させて「立ち位置」を確認せずにいられませんでした。

『脳男』のときには、我慢して我慢してパーセンテージを表示させずに最後まで読んだのですが、自分がどこまで読んだのかがわからなかったせいで、「え? ここで終わり? ウソ!?」といきなり放り出されたような感覚を味わいました。なるほど、紙の本のときには「次のページでラストだな」と心の準備をしてから最後のページを読んでいたわけですね。「まもなく××駅です」というアナウンスを聞いて降りる準備をするみたいな。

自分がどんなふうにミステリを読んでいるか、紙の本だけを読んでいたら気づかなかったと思います。だって、手に持った本の厚み云々なんて、全く意識していなかったわけだから。物理的にページをめくらない電子書籍を読んで、それがわかったというのが面白いなあ、と。

電子書籍に慣れてしまったら、「自分の立ち位置がわからない」のは不安でも不快でもなくなるんでしょうか。それとも、その不安感や不快感は決して解消されないのでしょうか。まあ、人間は「慣れる」生き物だから、前者だとは思いますが。

本当は、こういった電子書籍の特性を生かした「電書でなければ成立し得ないミステリ」が書ければ商売になるんでしょうが、今のところ思いつきません。思いつけばいいなあ……。

2011年12月15日 (木)

発売日です

今日は映島巡名義の本、『FINAL FANTASY XIII-2 Fragments Before』の発売日です。

なんとゲームと同日発売! 前作『FINAL FANTASY XIII Episode zero』のときはゲーム発売から一週間後だったんですが、今回は同発!

いや、ココ読んでる方々からすれば「同日発売って、そんなビックリマークつけて言うほどのことかよ?」ってなモンでしょうが、書いてる側からすれば1週間の時差って大きいんですよ。締め切り的にも、ネタバレ的にも。前回なんて、1週間ズレてなかったら、そーとーヤバかったし(締め切り的に)。

それはさておき。

前回はホントに小説だけの担当だったんですが、今回はストーリー協力という形でプロットの段階で関わらせていただきました。

関わったのはほんの一部なので、それでゲーム制作の現場がわかったとかそういうことはないんですが、知らない世界をちらっと覗けたようで楽しかったです。シナリオの渡辺さんからイロイロと裏話を聞かせてもらえたし~!

何より、前作のときよりも早い段階で関わっていたので、小説のほうにもちょっとした仕掛け(というほど大げさではないんですが。「遊び」くらいの感じ?)を入れられました。

箱版の特典本に収録されていた短編「Episode i」を再録するにあたって、改題したんですが、なぜ「i」(しかも斜字体)だったのかがわかるようになってます(たぶん)。

また、4話は公式サイトの「ロスト・レポート」とリンクしています。なので、小説を読む前に視聴していただくと、さらに面白く読めるのではないかと。

ちなみに、小説はどれもゲームのオープニングが始まる前の話です。あくまで「オープニング」の「Before」で、ゲーム内の時間(時代)の「Before」ではありません。

「???」と思ったアナタ、まずはゲームをプレイしましょう!

あ、それから。今回はネタバレの関係もあって、2分冊になりました。なので、前回に比べてページ数が若干少ないです。書店で手にとって「前より薄い~! 映島のやろー、手ぇ抜きやがった!」とか思わないでねっ! まだ続きあるんだから! 両方合わせたら、たぶん、前回よりページ数多いから!

現時点では以下のネット書店で購入可能です。

bk1
http://www.bk1.jp/product/03493681

紀伊國屋書店
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/guest/cgi-bin/wshosea.cgi?W-ISBN=9784757534667

JUNKUDO BookWeb
http://www.junkudo.co.jp/detail.jsp?ID=0113230917

amazon
http://amzn.to/tKUsWo

というわけで、よろしくお願いします。


[本日の食卓の話題]
「前回のアレ、いらなくね?」「って、先週もそれ言わなかった?」「エコと対極にあるシステムだよねえ、エイジシステムって」と、これまた何度目になるかわからんやり取りをしてしまいました、「ガンダムage」を視聴しながら。

息子が大学に入ってから、食卓を囲む回数は激減したものの、相変わらず「アニメ視聴は食事時に限る」というルールは生きているのでありました。あ、板倉小隊はアニメじゃないけどな!

2010年12月 5日 (日)

文フリ行きました

今までその存在は知っていたのですが、なんとなーく足を運べずにいた文学フリマ。そしたら、知人がリピーターだったので、くっついて行ってきました。

ちなみに、知人とゆーのは高校時代のセンパイ。部活(文芸部)が同じだった人なので、思わず「高校んとき、九大の学祭行ったの思い出しますね~」と話を振ったら、「アレ? 行ったっけ?」と返された……。

行きましたってば! H田さんもT田さんもいたじゃないですか! んでもって、「しこたま食うぜ~!」とか食券握りしめてたじゃないですか!(←今になって思い出した)

それはさておき。

会場に入るなり、内藤みかさんのブース発見。ソッコーで電子書籍2コ(電子の場合、「冊」って数えるのヘンだよね? 何て数えたらいいんだろう)購入。さらに、米光一成さんとこでも電子書籍購入。全部で4冊買ったわけだけど、荷物が増えないのってイベントのときには便利だなあ。

それからマイミクさんの豆本をゲットしたり、宇宙塵のバックナンバーとか、漫画批評とか、なんか絨毯爆撃の如く買いまくってしまいました(^_^;)。

中でも収穫だったのが、カワイイ和服女子の表紙につられて買った「クレイジー・ヤンVOL.11」。読み応えがありました! それと、松永英明氏による「三菱東京UFJ銀行に合流した全銀行の系統図年表2010」がもう圧巻でありました。後で配偶者と酒の肴にしよう(笑)。

そんなこんなで、あっちゅー間に荷物が増えてしまい(いや、ドルイベほどの荷物じゃありませんでしたが。しかし、寄る年波には勝てませぬ)、昼過ぎには撤収。内藤みかさん情報では、13時から会場にイケメン君が来るということだったんですが、HPMPの残量が少なく断念。

で、会場から駅に向かう途中の横断歩道で、某社の編集さんと遭遇。思わず「ども~」なんて挨拶をしてるうちに、信号が赤に! ぎゃーっ!(横断歩道の真ん中へんだったんです)

幸い、道路の拡張工事中で中央分離帯付近が通行禁止になっていたので、そこへ緊急避難。事なきを得ました(笑)。

というわけで、文フリ初体験は非常に楽しゅうございました。


[本日の食卓の話題]
「Q10」が9話で終わっちゃう件について(涙)。もしかして打ち切りなんだろーか? それとも、もともと9話の予定だった? どっちにしても、木皿さんのシナリオ大好きなので、たった9回で終わっちゃうのは悲しいっす。

2010年8月 9日 (月)

その後のiPad

タイトルがiPadなのに、カテゴリーが「書籍・雑誌」になってることでおわかりでしょうが、ようやく粗大ゴミからの脱出を果たした私のiPad、現在は書庫として活躍中だったりします。

いや、その前にカーナビ代わりにMAPを使ってみて「をを! 使えるじゃん! 便利じゃん!」ってなったり、クックパッドの文字がデカくて見やすいことに感動したりとイロイロあったわけですが。

ついにスキャナと裁断機を購入しまして、「自炊」生活に突入した次第で。

あ、念のために書いておくと(ほとんどのヒトが知ってるとは思うんですが。日経新聞のコラムにも載ってたし)、「自炊」っちゅーのは、紙の本を裁断機でバラしてスキャナで読み取ってPDF化して自前の電子書籍を作ること、です。誰が言い出したのか知らんけど、うまいこと言うよねえ。

iPad購入前から、定期巡回しているブログで「自炊」を知り、興味津々だったんですよ。何しろ、仕事柄、慢性的に本の置き場が不足している状態で、しかも本は増える一方。本棚なんてとっくの昔にはみ出して(1段に2列収納しているにも拘わらず)、床まで浸食し、とうとう獣道ができちゃってたりするし。部屋の3分の2は掃除機かけらんないし。

でも、既読本や雑誌をPDF化して保存すれば、必要なときに取り出せて、しかも場所を取らない! 床の本が片付く!(←本棚を片付ける気はすでにナッシング)

ただ、スキャナと裁断機がけっこうお高いんですわ。

http://www.amazon.co.jp/gp/product/B001QXCZ12/ref=oss_product

http://www.amazon.co.jp/gp/product/B002MRPKRC/ref=oss_product

これだけの費用をかけて、果たしてどれだけの効果が得られるのか。逡巡すること1カ月半。

その私の背中を押したのは、コトもあろうに(腹立たしいことに)定金でありました。なんとヤツは前述のスキャナと裁断機を購入し「本棚片付いた~♪ 便利~♪」などと浮かれまくったメールを送ってきやがったんですよ! 定金のくせにナマイキな!

ヤツが使っているなら、わからなくなっても「わからん! 教えれ!」とメールすりゃいいわけで。ヤツならメール送信24時間OKだしな! ヒトの寝入りばなにしょーもないメールを送ってくるヤツに遠慮は要らんしな!

というわけで、購入に踏み切りました。で、ゲラの到着を待っている間に、さっそく手持ちの雑誌をPDFにしてみたんです。裁断機で背表紙のところをざっくりざっくり切って、スキャナに突っ込んで。

裁断機で背表紙を切り落とすのに思いのほか力が要りましたが(フツーのヒトなら、どうってことないかも。私が単に非力なだけで)、スキャナの読み取りはブッたまげるほど速かったです。キモノ雑誌の『七緒』1冊を読み取るのに3分かかりませんでした。

ただ、紙の厚さがまちまちだと紙詰まりを起こしやすいので、雑誌の表紙は別に読み取ったほうがいいみたいです。ちなみに、表紙と裏表紙を捨てて、本文ページだけだと『七緒』なら一度で読み取り完了します。『Newton』は紙質のせいか、全部いっぺんに突っ込むと必ずジャムるので、2回に分けて読み取りました。

そんなこんなで、けっこうな冊数がPDFとなってフラッシュメモリ(もしくはiPad)に収まり、床の本もだいぶ消えました。掃除機かけられる範囲が広がったよ!(笑)

ただ、予想外だったのは、読み取ってる最中の待ち時間。いや、短いんですよ。1回あたりの待ち時間、せいぜい2分とか3分なんですよ。ただ、その短さが逆に災いして、読み取りの作業をやってる最中、他のコトがでけんのです。

まあ、1冊2冊ならそれでもいいんですが、数十冊ともなると、待ち時間の合計はけっこうな数字になっちゃうワケで。

この待ち時間をどうするかが私的には課題であります。

あ、そうそう。先日、やっとこさ吾妻線に乗ってきました。途中の駅で火災が発生して、乗ってた電車が40分も遅れたどな! でも、本数少ないせいで、後続列車のダイヤにはなーんの影響もなかったけどな!

2010年4月12日 (月)

『若者奴隷時代』(山野車輪著・晋遊舎MOOK)

カテゴリが「アニメ・コミック」になってないのは、そっちでくくるのはちょっと違うかなーという気がして。確かに漫画なんだけど、敢えて「書籍・雑誌」に入れました。「社会」っていうカテゴリがあれば、そっちなんだろうけどね。

で、読みました。『若者奴隷時代』。読み終わって思ったのが、「やっと、これが言える時代になったんだなあ」ということ。

社会人になりたての頃、同じようなことを言ったらもう、年長者はもちろん、同年代のやつらにまでメッタメタに叩かれました。てか、思いっきり白い目で見られた。

当時、私は給料激安の会社に勤めていて(それでも正社員だった)、所得税と健康保険と年金を差し引くと、手取りは10万円切ってたんです。しかも、翌年からはそこに住民税が加わると言われ……。

「100円しか掛け金払ってなかったヒトが私と同じくらい年金貰えるって、おかしくね? しかも、その私は給料の1割近い掛け金をぶんどられるってどうよ? 年金制度、絶対ヘンじゃね? 年寄りだけがトクしてんじゃね?」

いや、当時はこんな言葉遣いじゃありませんでしたけどね。

ただ、二十ン年前の時点で、私の同年代の人間の多くが「将来、年金制度は崩壊する」と確信していたと思います。子供の数が減っていくのも、年寄りが増えすぎて彼らに国を食いつぶされるであろうことも。それを表立って口にできなかっただけで。不用意に言っちゃうのは、私のような「空気読めないバカ」だけ。

まあ、温度差もあったんだと思います。手取り10万円を切る月収というのは、同年代の中では激安でしたから。バブル期には及ばないものの、当時の大卒女子の初任給平均は14万くらいだったかな。男子はもっと高かったし。

やっぱ10万円から1万円引かれるのと、14万円から1万円引かれるのとじゃ、大違いだもんね(いや、正確な年金の掛け金はもうちょっと低かったと思うんですが。諸々の天引き分の合計金額しか覚えてないもんで。何しろ四半世紀も前っすから)。フトコロの痛み具合にも、腹立ちの具合にも差があって当然だし。

当時、一番問題だったのは「おかしい」と思っても、それを発言する場が全くなかったことでした。インターネットなんて影も形もなかったし。もしもあのころ、2chとかツイッターとかがあったら、ぽつぽつとでも「おかしい」と言う人が現れて、「そう思ってたのは自分だけじゃなかったんだ」と思う人も出てきて、二十年後である今の状況が少しは変わっていたのかなあ……。

などと、過ぎたことを言ってもしょうがない。それより、この先のこと。

やっぱり、若年層が真っ当な職に就けない、スキルを身につけられないというのは問題だと思うのですよ。でも、企業が抱えていられる正社員の人数には限りがある。

定年を以前と同じ55歳に戻したらどうだろう? 昔はそれが当たり前だったんだし。いやいや、それじゃたいした効果はない。いっそ、50歳定年というか、正社員でいられるのに年齢制限を設けたらどうだろう? 正社員でいられるのは50歳未満だけ。

で、現在、介護職に就く人間が足りないんだから、50歳で定年になった正社員は全員、介護職に転職すればよろしい。だって、50歳といえば親の介護で仕事を辞めなきゃいけない人がぽつぽつと出てくる年齢だし。職に就こうと就くまいと、介護に関わらなきゃならなくなる。だったら、働きながらスキルも身に付いて一石二鳥じゃん!

そして、介護職として働いている50歳以上には、将来、自分と家族が介護施設に入所する必要が生じた際、入所優先権が与えられるということにすればいい(介護施設の順番待ちって、気が遠くなるような数字だったりするんですよ……)。

それでも現在の仕事を続けたいなら、正社員ではなく非正規で続けて、親を介護施設に入れるときに、長~い順番待ちをするか、高額な費用を負担するという選択すればいいだけのこと。

というか、「介護職が足りないから若者に」っていう発想がすげーイヤなんだよね。若者である必要ないじゃん。50歳以上じゃ体力が足りない? でも、家庭内で介護を担うのは中高年女性なんだよ? それが「若者」である必要はどこにもない。ただ、既得権を持つ人々がいやがって、若者に押しつけようとしてるだけなんじゃないの?

むしろ、仕事に就けない若者を全部介護職に回しちゃったら、将来、「介護以外のスキルのない社会人」ばかりが増えて、それこそ国がつぶれるんじゃないの? 人数の少ない若年層にこそ、いろんな仕事をやらせるべきなんじゃないの?

……ということを20代、30代は言いにくいだろうから、敢えて50歳に近い私が言ってみました。

2010年3月29日 (月)

ばてばて

風邪をひいたのか、疲れが出たのか(←オールで遊んだツケ)、週末はほとんどダウン状態でありました。

それでも、土曜日は単身赴任先から戻ってきてた配偶者と買い物行ったりしてたんだけどね~。一日遅れて疲れが出るのは、これまたトシのせいでしょうか(涙)。

そんなこんなで、昨日は布団の中で本読んでました。島田裕巳『葬式は、要らない』、西尾維新『難民探偵』、山口芳宏『妖精島の殺人(上・下)』を読了。未読本の山のてっぺんが少しだけ減りました(笑)。

『葬式は、要らない』は、年齢的にも家庭環境的にも興味深く読みました。いや、親もトシ食ってきたし、私も配偶者も長男長女で、しかも実家の墓がある場所から離れて住んでるし。ホント、葬式代が高いのは他人事じゃなくて。

韓流にハマってる姑は「私が死んだら散骨して」って常々言ってるんですが、驚いたことに散骨したほうが費用的には割安なんですね。もしかしたら、姑は韓流云々よりも費用面のことも考えて言ってるのかもしれないなあ、などと思ってみたり。とはいえ、舅と配偶者はけっこう保守的なタイプなので、フツーに葬式出すことになるんだろうなあ、と思ってみたり。

いずれにしても、いろいろと考えさせられる本でありました。

『難民探偵』の感想は、「すげー! 西尾維新ってフツーのミステリ書いても西尾維新だ!」に尽きます。『刀語』を読んだときにも、「すげー! 西尾維新って時代物書いても西尾維新だ!」と思ったわけだけど(笑)。どっちも、ちゃんと「フツーのミステリ」で「時代物」なのがスゴイ。たとえ作者名知らされずに読んでも、絶対、「西尾維新だ!」とわかるであろうあたりもスゴイ。

『妖精島の殺人』は、上下巻という長さながら、イッキ読みでありました。きっちり孤島もののお約束を押さえながら、諸々の約束ごとがそれぞれ少しずつはみ出しているのが面白かったです。この作者らしいというか。大冒険シリーズみたいなバカミス要素が少ないのは、ちょっと寂しかったけど。まあ、学ランは出てきたし!(笑)

……とまあ、とりとめもなく、感想とも言えない感想でありました。でも、ネタバレしてないからいいよね?(笑)

[本日の食卓の話題]
「ソ・ラ・ノ・ヲ・ト」、第2期やらないかなー、という件について。やっぱ、あの話は1クールじゃ尺が足りないでしょー! 「流星の双子」もそうだったけど、2クールだったらもっと面白くなっただろうな、というアニメが最近多い気がする。いや、予算の問題なんだろうけど。

2010年3月24日 (水)

『がらくた』

江國香織の小説のヒロインには全く感情移入できないんだけど(だって、あまりにも別世界のヒトだから)、でも、ついつい面白く読んでしまって、いつも「ムキーッ! ぐやじい~っ!」という思いをしてしまう。この『がらくた』も同じパターン(笑)。

45歳の人妻・柊子と15歳の女子中学生・美海の視点で交互に語られるストーリーは、もうホントに私とは別世界の話で、見事なまでに共通点も、わずかな接点さえも、ない。

45歳で現役バリバリ女な柊子と接点がないのは当然としても(わたしゃ、24歳でリアル恋愛からは完全引退しましたからな)、15歳だった頃の自分と美海との間にも暗くて深い河があったりするんですね。

空気読むのが超ヘタクソなくせに、それでも必死で周囲に合わせて、何とか適応しようとしてきた15歳の私と、当たり前のように一人でいられる美海とじゃ、まるっきり異世界人だもん。てか、15歳で初体験って早っ!(イマドキの子はそうでもないのかもしれんけど、私的にはちょっ早です……)

まあ、そんなこんなで異世界人な45歳と15歳の語る非・恋愛小説(江國香織にしては珍しく、これは恋愛小説ではないらしい)なわけですが。

今回も、ついつい面白く読んじゃったよ! ムキーッ!

こんな悔しい思いをするなら読まなきゃいいと思うんだけど、無性に読みたくなっちゃうんだよね、これが。まるっきり感情移入できないのに。なんでだろう? わからん。

江國香織『がらくた』(新潮文庫)
http://www.bk1.jp/product/03227335


[本日の食卓の話題]
回文「イタリアでもホモでありたい」を考えたヒトって、すげー! という件について。いったい脳のどの部分を使ったら、こんなん思いつくんかなあ?

2010年3月 8日 (月)

『私と僕が生きた道 性同一性障害と向き合った29年』

半分は表紙につられて、残り半分はテーマに興味があるので買った本。第4回幻冬舎・フジテレビ共催感動ノンフィクション大賞受賞作、だそうです。

http://www.bk1.jp/product/03244436

以前、やはり性同一性障害の著者の本を読んだときも、「書いてくれてありがとう」と思ったのですが、今回はそれをさらに強く感じました。

「女の世界」の生きづらさやストレスが実感としてわかるってこともあると思うんですが(著者は心が男性なだけに、つらかったと思います……)、赤いランドセルに戸惑ったという箇所で、もう思いっきり共感しました。ちょっと泣きそうなくらい。

今は性別で持ち物の色が決められるということもずいぶん減ったんじゃないかと思うんですが、私が子供の頃は何でも「男女別」に分けられている時代でした。男の子の色は青や黒で、女の子の色は赤かピンク。

小学校三年のときに、お習字の道具を購入したんですが、女の子用の道具入れがですね、なんとも趣味の悪い赤だったんです。いや、赤とも朱色ともつかない、くすんだダサい色で。私はその色が見るのもイヤなくらい嫌いだったんですよ。で、「黒がいい」と断固として主張しまして。

当然のごとく、それは男の子用のものでした。でも、ダサい赤より黒のほうがずっとカッコイイ。母は「本当にいいの?」と念を押してきたのですが、私が強く黒を望むので、それ以上は何も言いませんでした。

私はダサい色の道具入れを持たずにすんだので、とてもうれしかったのですが、まさかその後、とんでもない不便を強いられることになろうとは思いもしませんでした。

お習字道具は硯とか文鎮とか入ってて重たいので、たいてい教室に置きっぱなしにしておくのですが、その道具置き場は男女別になっていたんです。で、黒は男の子の色。私が自分の道具入れを女子の棚に置いておくと、必ず誰かが親切にも男子の棚に移動させてくれるんです。悪いことに、絵の具入れと違って、お習字道具入れは表に名前が入っていないので、一見したところ、誰のものかわからない。まあ、仕方のないことだったと思います。

何度か「これ、黒だけど私のだから!」と女子の棚に戻す、というプロセスを経て、ようやく赤い道具入れの中にぽつんと黒い道具入れがある、という状況を作れるのは一学期が終わる頃。これを中学二年までの五年間、繰り返しました。

教訓。周囲の状況に逆らって、自分の好みや趣味を押し通すと、不便さや煩わしさを覚悟しなければならない。

まあ、私の場合は単なる好みの問題だったし、自分の我が儘が招いた事態だとわかっていたので、不便さ煩わしさにも甘んじたわけですが。

これが好みや趣味の問題でもなく、本人にも何の責任がないとしたら、相当、しんどいだろうなあ、と。いや、性別の問題と好みの問題をごっちゃにするつもりはないです。ただ、自分の我が儘とわかっていてもストレスを感じたんだから、少なくともそれよりずっとずっと苦痛だろうということは容易に想像できる。

このところ、性同一性障害での性別変更が続けて報道されましたが、それに対して、必ずといっていいほど、甘えだとか我が儘だとか言う人がいるんですよね。全然違いますから、それ!

話が脱線しましたが、こういう本が世に出ることで、「体と心の性別が一致しない人たちがいて、そういう人たちが本来の性別を選択するのは当たり前のことなんだ」という考えが一般的になればいいと思います。

2010年3月 7日 (日)

私的評価基準

昨日のブログを読み返して、ふと「そういえば私、前にも同じ理由で何かの本を褒めたことがあったような?」と思い……。ええ、真相がだいたいわかってて、かつラストでそのとおりだったとしても肩すかしな感じがしない、というアレです。

イロイロと考えてみたところ、私にとって、小説の評価ポイントって、もしかしたらこれが一番大きいかも、と気づいたのでありました。

同時に、自分がネタバレを全然気にしない理由がわかりました。小説に限らず、マンガとかアニメとか映画とかゲームとか、どれもネタバレしちゃってても気にならないんですよね。

なんでかなあ、と考えてみるに。私は「再読前提」で小説やマンガを評価してるからなんじゃないかと。逆に、どんなに凝った仕掛けのミステリでも、一回読んだら気が済んでしまうものとか、ネタバレが面白さを半減させてしまうものとかは、私の中では評価が低い。

私が子供の頃は今ほど本が溢れてなかったから、一冊買ったら数回再読するのは当たり前だったんだよね。小学校低学年まで、自分の家の本はページがばらばらになるまで読むものだったし(あ、この辺、ゲームソフトにも通じるモノが。私にとってファミコンはカセットが壊れるまで遊ぶモノだったし)。

最近では本の購入数がハンパなくなってきたので、なかなか再読できなくなってきたけど(ンなことしてたら床が抜ける)、それでも本を評価する基準が「再読前提」なのは変わってないんだなあ、きっと。

ゲームはクリアしてからが本番、なのも同じ理由ですな。うん。


[本日の食卓の話題]
ときメモGS3の声優陣に、福山櫻井入野柿原神谷が入っていなかった件について。ちょっと意外だったなー。上記の誰か一人くらい、入ってると思ったのに。いや、王子役が杉田智和さんってのは大賛成ですが。

2010年3月 6日 (土)

今更ながら『ミレニアム』

前々から気にはなっていたものの、お値段の高さと全6冊(つまりお値段の高さ6倍)という壁に阻まれて購入をためらっていた『ミレニアム』(スティーグ・ラーソン著)ですが、「バイオレンスなひんぬーがヒロインだよ」という噂を小耳に挟み、ソッコー全巻買い。

http://www.bk1.jp/product/03064731

いや、私、どうも「バイオレンスなひんぬー」属性らしいんですよ(笑)。Phantomのアインとか。

まー、それはさておき。「第1部は読みにくい」とか「登場人物が複雑」とか聞いてたんですが、そういうモノと割り切ってスルーすれば、さほど抵抗感なく読めました。

すごいなと思ったのは、第1部冒頭でカンのいい読者なら(というかミステリを読み慣れているなら)、真相がわかるような書き方をしてるんですが、で、実際そのとおりの真相なんですが、それとわかっても全然肩すかしな感じがしないんですよ。ちゃんと面白い。これって、すごいなと。

よほど自分の筆力に自信がなければ、この書き方って怖くてできないんじゃないかな。或いは、端っからそんなこと全然考えてないか。あ、『ミレニアム』第1部が素人くさいって言われるの、もしかして、この無鉄砲さのせい?

というわけで、バイオレンスなひんぬーを抜きにしても面白かったです、ミレニアム。

映画も見に行こうかと思ったんだけど、上映してるトコ少ないんだよね。しかも、回数も少ないし。うーん。どうしたものか。


[本日の食卓の話題]
「ギャグマンガ日和+」を録画予約すると、なぜかいつも4分57秒で切れてしまう(つまりEDの途中で切れる)件について。なんでかなあ? どっかの設定がおかしいんじゃろか?